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2023年4月10日
株式会社武蔵野ロジスティクス
株式会社日立プラントサービス
日本熱源システム株式会社

武蔵野ロジスティクスが、日立プラントサービスと日本熱源システムとの協創により、
冷凍倉庫の電力消費量を大幅に削減し、事業活動を通して環境負荷低減に貢献

CO2冷媒冷凍機の採用により、電力消費量約30%削減を達成

武蔵野ロジスティクスの大型冷凍倉庫「首都圏フローズンセンター」外観
武蔵野ロジスティクスの大型冷凍倉庫「首都圏フローズンセンター」外観

 株式会社武蔵野ロジスティクス(以下、武蔵野ロジスティクス)は、株式会社日立プラントサービス(以下、日立プラントサービス)と日本熱源システム株式会社(以下、日本熱源システム)との協創を通じて、同社初の大型冷凍倉庫「首都圏フローズンセンター」(埼玉県入間郡/以下、本センター)内に、日本熱源システム製のCO2冷媒冷凍機8台を含む省エネルギー型の冷凍設備(以下、本冷凍設備)を構築し、2022年7月から稼働を開始しました。
 武蔵野グループの環境方針のもと稼働を開始した本センターは、武蔵野ロジスティクスとして最大規模(延床面積11,503u)の大型冷凍倉庫で、庫内の最適なレイアウトと運用により、マイナス25度の低温帯と収容能力の最大限の活用を実現しています。そして、本冷凍設備稼働後の効果として、従来のフロン冷媒冷凍機使用時と比較して電力消費量を約30%削減*1できるという高い省エネルギー性能を確認しました。これは冷媒漏洩による影響も含め、年間CO2排出量2,020トンの削減に相当*2します。
 日立プラントサービスと日本熱源は2020年10月より協業を開始*3*4しており、日立プラントサービスが有する冷凍・冷蔵設備のエンジニアリング(設計・施工)・メンテナンスサービス・リニューアル技術と、従来のフロン冷媒に比べて環境負荷が少なく省エネルギー性能に優れるCO2冷媒冷凍機を組み合わせて、環境に優しく高効率な冷凍・冷蔵設備を一括して提供しています。両社は、今回の武蔵野ロジスティクスにおける納入実績と高い省エネルギー効果をもとに、冷凍・冷蔵設備向けの次世代ユーティリティの提供を加速し、脱フロン・低炭素社会の実現に貢献していきます。

*1
本センターの冷却負荷に対して、フロン冷媒(R404A)冷凍機を用いた場合とCO2冷媒冷凍機を用いた場合の年間消費電力量を比較した日立プラントサービスによる試算値。R404A冷凍機の年間消費電力量は、機器仕様表より試算。CO2冷媒冷凍機の年間消費電力量は、2022年7月から12月までの実測データと、2022年12月を基準に推定した1月から6月までの分を合算した値。
*2
冷媒漏洩による直接影響と電力量削減による間接影響を含めた値。
直接影響:R404Aの地球温暖化係数を3,920、漏洩率13%として試算 間接影響:CO2排出係数0.47kg/kWhとして試算。
*3
2020年12月25日、日立プラントサービスニュースリリース「日立プラントサービスが、日本熱源システムと、自然冷媒として二酸化炭素(CO2)を用いる冷凍機と大型冷凍・冷蔵設備事業に関する協業を開始」(https://www.hitachi-hps.co.jp/corporate/news/20201225/index.html)
*4
2021年9月17日、日立プラントサービスお知らせ「日本熱源システムとの二酸化炭素を用いる冷凍・冷蔵設備事業の協業が「第24回オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」において「経済産業大臣賞」を受賞」(https://www.hitachi.co.jp/information/info/20210917.html)

背景

 近年、ライフスタイルの変化などにより冷凍食品の需要が増大しており、商品を低温で流通させるコールドチェーンは人々の食生活を支えるインフラの一つです。一方で、物流ターミナルとなる冷凍倉庫を保有する物流事業者においては、24時間365日、施設の安定稼働が不可欠であるため、電力消費量が大きいことが課題です。加えて、現在低温物流倉庫で使用されている冷凍機は環境負荷が大きいフロン冷媒が主流です。CO2の数千倍の地球温暖化係数を持つフロンは、2019年から2036年までの期間で85%の消費量削減が先進国を中心に求められています。消費電力を削減し、地球温暖化係数が低い冷媒を使用することが、企業にとっての課題です。
 こうした背景から、国土交通省が推奨するグリーン経営認証を取得し、事業活動における環境保全をめざす武蔵野ロジスティクスは、日立プラントサービスと日本熱源システムの協業の下、設計・施工された、省エネルギー性能が高く、かつ地球に優しい自然冷媒を使用したCO2冷媒冷凍機を同社初の大型冷凍倉庫「首都圏フローズンセンター」に導入しました。

ソリューションの紹介

1.日本熱源システムが提供するCO2冷凍機の特長

  • 自然冷媒であるCO2は、ODP(Ozone Depletion Potential: オゾン層破壊係数)がゼロ、GWP(Global Warming Potential: 地球温暖化係数)は1に留まります。(フロンの数千分の一に相当)
  • 従来のフロン冷媒冷凍機に比べて、20%以上*5の省エネ効果が期待できます。
  • マイナス45℃〜0℃(最適運転範囲)、0℃〜15℃(対応範囲)まで、幅広い温度帯への適用が可能です。
*5
日本熱源システムの実績値。使用条件により、十分な省エネ効果が期待できない場合もあります。

用途別の対応可能範囲

2.日立プラントサービスが提供する冷蔵・冷凍設備エンジニアリングの特長

  • クーラーの下吹き出し構造と気流の自然循環を活用した設計で、クーラーの台数を削減し、奥行きのある倉庫でも使用可能なスペースを最大化します。本センターではクーラー1台で奥行50mの範囲を冷却しています。
  • 倉庫内の温度・気流シミュレーションにより、均一な温度分布を確認した上で設計・施工を実施します*6
  • 全国40か所以上の拠点網により、緊急時の迅速な対応が可能です。
*6
日立プラントサービスのお客さまの要望に基づくオプション


今後の展開

 日立プラントサービスでは、クラウド基盤を活用した遠隔監視システムを開発しており、日本熱源システムの冷凍機にオプションとして実装予定です。

冷凍・冷蔵設備の設計・施工に関する日立プラントサービスのWebサイト

CO2冷媒冷凍機に関する日本熱源システムのWebサイト

武蔵野ロジスティクスについて

 武蔵野ロジスティクスは、食品事業を主として展開する武蔵野ホールディングスのグループ会社として、常に効率的な物流への追求をめざし、お客様の満足度に100%お応えするために、24時間365日、安全・確実・迅速にお客様の大切な商品をお届けしています。安全運転最優先を実現するために、「安全憲章」を制定し、法令順守を徹底して、独自の安全活動を続けています。

日立プラントサービスについて

 日立プラントサービスは、総合エンジニアリング企業として、空調・産業プラント・水処理設備などのエンジニアリング、設備の運用、メンテナンスサービス・リニューアル技術を提供しており、なかでも大型冷凍・冷蔵設備は約90年にわたり設計・施工を手掛けてきた実績があり、さらに日本全国に40カ所以上のサービス拠点網を有しています。

日本熱源システムについて

 大型冷蔵機メーカーとして1987年に創業以来、大型施設の空調用、化学・食品工場などの産業用に冷凍機の製造・販売を行っており、近年、「地球にいいね!」を合言葉に、CO2やアンモニアなど元来自然界に存在する冷媒を用いた環境配慮型の冷凍機に注力しています。

お問い合わせ先

株式会社武蔵野ロジスティクス 管理部 総務課
〒354-0045 埼玉県入間郡三芳町上富167
電話:049-258-3000

株式会社日立プラントサービス 経営戦略本部 経営企画部
〒170-6034 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 34階
電話:03-6386-3434

日本熱源システム株式会社 東京営業部
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-6-1 四谷タワー20階
電話:03-5341-4733(代表)

以上